素材はすべて日本国産の「みねばり材」「つげ材」「イスノキ材」を使用しております。
中には、100年以上寝かせた貴重な材を用いているものもございます。
木櫛は、数センチ〜数ミリ単位の間隔で無数の歯が並ぶ、非常に繊細で独特な構造をもつ道具です。
もちろん、どんな木でも櫛の形に加工することは可能ですが、長く安心してご使用いただくには、
素材としての強度・安定性・しなやかさが必要不可欠となります。
髪を梳かす際には、見た目以上に大きな力が櫛の歯一本一本にかかります。
その力がわずか1mmにも満たない歯先へ繰り返し加わるため、一般的な木材ではすぐに折れてしまいます。
櫛に適した木の条件とは、ただ「堅い」だけでなく、
「木の狂い(変形)が少ないこと」や「粘り強さを持つこと」も非常に重要です。
当工房で使用している上記3種の木材は、
どれも「堅さの維持」「粘りの持続」「狂いの少なさ」に優れ、
古くから櫛材として重宝されてきた、まさに“櫛のための木”です。
先人たちが多くの木材を試行錯誤し、たどり着いた答えがここにあります。
※なお、素材によって髪への艶出しや潤い効果に違いはございません。
【ご注意】
天然素材のため、「木目」「質感」「色味」には個体差がございます。
過去にご購入いただいたお櫛と、今回のお品の印象が異なる場合もございますが、
自然の風合いとして、何卒ご理解いただけますと幸いです。